結婚→恋愛

“颯斗”





その名前に反応したのは、この男。





あたしが叫んだ瞬間、動きがピタッと止まった。





「……颯…斗…?……まさか!西園寺…颯斗!?」





目を見開き、ビックリしている。




目もあたしに向いているのに、見ているのはあたしではない。





颯斗さんがなんなの…




「西園寺颯斗なのか!!!!?」





今度はあたしを見て、あたしに問いかける。





「そうだよ」





答えたのはあたしではなかった。