「颯斗さん……?」




「美琴、ごめんな。言い過ぎた。お前が怪我しないか心配で……」




うっかり本音を言ってしまった。




でも、美琴が悲しそうにするのは見たくない。




それも、俺のせいで…




「颯斗さん…」




美琴の顔には笑みが戻った。




「ありがとうございます。あ、あたし、料理運んじゃいますね」




そう言って俺の腕から逃れようとする美琴。




でも、俺は更に抱き締める力を強くする。





「は、颯斗さん……?」