……?



俺、なんか言ったか?




「美琴…?」




呼び掛けると顔をあげて、




「あ、なんでもありません。じゃあ、ご飯、作り始めますね」




笑顔で言って、キッチンの方に向かった。




その笑顔は少し悲しそうだった。



でも、笑ってたし、そんなに深く考えなかった。




それよりも、美琴の好きな人のほうが気になって仕方ない。




リビングに入ると、知らない女がいた。




美琴の友達か?




麻耶や蓮華と楽しそうに話している。




「颯斗!遅いわ!俺、腹へって死にそうや~」




一樹の声にみんな、反応した。