「じゃあまたねー」 放課後、 あたしと芽衣は教室で別れた。 あたしは部活に入ってないけど、芽衣は茶道部に入ってる。 部活は滅多にないらしいけど、今日はミーティングか何からしい。 いつもならこの時間はさっさと家に帰る。 でも今日は珍しく用事があった。 「いた」 あたしは笑顔で子猫に近づいた。 ーーこの猫は、授業中に窓の外を見ていたら見つけたのだ。 まだ小さいが、親猫はどこにもいなかった。