俺の指を掴む
その白い手を強引に引き寄せ


抱きしめて

口づけて

奪って

めちゃくちゃにして



俺のものに
してしまいたかった。




――でもダメだ。



それじゃあ彼女を傷つける。


俺じゃ
彼女を傷つけるだろう―――…




「ごめん」


なるべく
目を合わさないようにして言う。




「オレ、仕事以外でそうゆうことする気になれない」




視界の端で


震える彼女を見た。




「なんで……?」


聞かないで。



「……なんででも」


求めてしまいそうになる。




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