そして天使は闇へ堕ちる


「一体なんなの?魔王たちは小さいし、見えてないし」

ぐるぐると考えを巡らせると、ここで目覚める前にシェゾが言っていた事を思い出す

――――陛下の過去が……

「過去……。そうよ!ここは魔王の過去!」

シェゾ様は確かに魔王の過去があのネックレスに入ってるって言っていた

それに、ネックレスが光出して私、気を失って……





『ザゾノア』

スッと、優雅に歩く美しい黒髪の女性がゾノに近づく

『マ、マリア妃殿下』

ゾノは自分に近づいてきた人物が誰なのかわかると、慌てて立ち上がって乱れた身なりを整えた

そんな様子を見た女、マリアはくすくすと笑ってゾノの頭を優しく撫でる

この人、あの絵の人だ………

リュリュカはゼロを捜していた時に入った部屋にあった1枚の絵を思い出しす

黒髪の女性

紫のドレスを身に纏った姿に、リュリュカはゼロの妃なのだと思った

そんな女性があの絵と変わらずにここに居ることに、リュリュカはこの女性の事が気になってしかたがなかった

『それで?何故こんなところで寝ていたのかしら?』

『それは……』

『うちの王子が原因?』

『…………』

ゾノは何も言うこともなく、ただ黙って俯く

『ごめんなさいねゾノ』

『そんなっ!マリア妃殿下のせいではありません!王妃様や他の妃殿下がいけないのです!!』

ずっと俯いていたゾノだが、マリアの言葉を聞き、食い入るように溜め込んでいた不満を吐き出した


『そんな事を言ってはいけません。王妃様や他の妃は関係ないです』

『しかし、同じ歳の第五王子と殿下の対応は明らかに違います。一度講義を見ましたが、殿下がいないよう振る舞っていました。あの講師は王妃様と第六王子の母、フェリシア妃殿下が用意したと聞きました』

『けどそれが王妃様とフェリシア様のせいではないでしょう?』

『しかし……!』