そして天使は闇へ堕ちる



「あっ」


意識が……


リュリュカは意識が朦朧とした中、ゼロの手首から手を離してそっと手を伸ばした


優しくゼロの頬に触れて、大丈夫だと目で訴えた

リュリュカの行為にゼロはハッと我に返り、直ぐに手を離して呆然とリュリュカを見下ろす


「ごほっごほっ……」


急に入ってきた酸素に咽せかえり、胸に手を当てて肩で息をした


暫くすると呼吸が整い、大きく息を吸う


「ごほっ…………一体、どうしたの?」


「……俺は」


信じられないと言うように己の手とリュリュカを交互に見渡す


「魔王は何が辛いの?何があなたをそうさせてるの?」


知りたい。


この人の事を……


リュリュカはゼロの返事をおとなしく待つ