「ありがとう」
リュリュカはベールを被ると、ヴァイオレットに続いて歩いた
書庫を出て、人目につかないようにゼロの部屋へと戻る
ようやく部屋の前につくと、ヴァイオレットがこう言った
「じゃぁリュリュカ、夕食になったら声をかけるから」
「うん。ありがとう」
リュリュカは手を振って部屋へと入る
扉を閉じてもたれかかる
「ごめんねヴァイオレット」
持っていた本をぎゅっと抱きしめる
「……悪魔界の祭りってどんなもの何だろう」
行きたいけど、行けない
リュリュカはため息をつく
「ん、あれ?」
ふと、朝にはなかったはずの上着が、ソファーにかけられてることに気づいた

