そして天使は闇へ堕ちる



「もう行くの?」


「……あぁ」


ゼロからの答えにリュリュカは黙って俯いてしまった


なんだろうこの気持ちは

何か寂しいような


寂しい?


何で?


「どうした」


「え!?あ、……ううん、何でもない」


顔を覗き込み、声をかけられたことで現実へと引き戻されるリュリュカ


その様子を見ていたゼロは、眉を寄せて何やら考え始めた


そして――…


「おい、茶はあるか?」

「は?今、何て……?」

「茶はあるのか聞いた。ないのか?」


「温室にあるけど……」

「なら行くぞ」


強引にリュリュカの腰に腕を回すゼロ


そして引き寄せると、温室へと足を運ぶ