そして天使は闇へ堕ちる



儚げな表情を浮かべるゼロに、リュリュカは言葉が詰まった


何か変な事を云ってしまったのかと、思い返してみるが何も思い当たらない


あたふたとするリュリュカをじっと見つめ、ゼロはリュリュカの肩を掴んでこちらへと向かせた


「これは命令だ」


「え?」


「お前だけは嘘をつくな。感情を殺すな。いつも通りにしていろ」


「えっと……急に、何?」


「いいから黙って頷けばいい」


「なによそれ」


さっきから訳の分からない行動を繰り返すゼロと話をしてると、数日ギクシャクしてたのが馬鹿らしくなってきた


ため息を漏らすとリュリュカは前髪を掴んでコクリと頷いた


「わかった。そうします」


「それならいい。じゃぁ俺は行く」


踵を返して立ち去ろうとするゼロ


それを慌てリュリュカが引き止める