「されてない」
「……ならいい」
リュリュカの言葉に喜び、ゼロはリュリュカを自然と抱きしめた
「ちょっと魔王!」
強く抱きしめてくるゼロに抵抗するものの、リュリュカはどこか様子のおかしい事にに気づき、抵抗するのをやめた
「どうしたの?」
「……別に」
「何かあったの?」
「別に……」
包み込むように抱きしめてくるゼロに、リュリュカはただ身を任せるしかなかった
何故かこの腕の中から出て行くのが出来ない
「リュリュカ……」
拘束を緩め、顎を捉えて見下ろす
そしてゆっくりと顔を近づけて距離を縮めていく
「えっ!?まっ……!」
リュリュカは顔を真っ赤に染めて視線を泳がせる
ゼロとの距離に耐えられなくなったリュリュカはぎゅっと目を瞑った

