そして天使は闇へ堕ちる



「それで、何を考えてた?」


他人に関心のないゼロからの質問


自分から話しかけることなんてめったにないのに

「あ、や〜。その、最近の陛下は、なんか変だなと思ってだな」


「は?何をバカなことを言っている」


「だって時間通りに出て行ったり、物思いに耽ったりさ。今まで無かったことだぜ?」


ゾノが今思っていることを全て言い放つと、ゼロの機嫌が少し悪くなった

「べつに……何も」


「いやいや言っちゃいなよ!原因は王妃様ってのはわかってんだし。ほら言った言った」


隠そうとするゼロに、この際だからと、言うよう催促するゾノ


「誰が言うか。そんな暇があったら早く終わらせろ」


そう言うとゼロは書類の山を叩く


この流れなら聞き出せると思っていたゾノだったが、今のゼロの態度にやっぱりいつものゼロだと思った