そんなやり取りが行われた後、ゼロの機嫌は最悪
妙に時計は気にするし
そんなこと、誰がみても原因はわかるだろう
リュリュカだ。
シェゾがリュリュカと共にいるのが気に入らない苛々と、気になって落ち着かないのだ
ゾノは幼い頃からゼロと共にしてきたからよくわかる
「……あのさ、陛下。俺がやってようか?残りの仕事」
「急になんだ」
「いや、その……あ!そうだ。散歩でもして気晴らしとかしてこいよ。その方がいい」
「意味がわからん」
煩わしいような口調と睨みつけてくる視線が怖い
しかも不機嫌さが増した気がする
「あ〜。やっぱりいい。……やりたいようにしてくれ」
「アホなことをほざいてる暇があったら仕事しろ」
聞いて損したといわんばかりに顔を歪ませた
そして何もなかったかのように振る舞うゼロ
再び静けさを取り戻した部屋にはペンと秒針の音だけが響き渡った

