そして天使は闇へ堕ちる



「なにを根拠に」


「さぁね。勘……かな?」


ふざけたことを


腸煮え返ることをこいつはいつも突いて言ってくる


本当に鬱陶しい


「……わかった、好きにしろ。但し、連れ出すなら城内にしろ」


「あれ?いいの?」


「もう貴様と同じ空気を吸いたくない」


「随分嫌われたものだね」


シェゾはどこか悲しげな目でゼロを見ると、仕方ないと言うように部屋を出て行こうと扉へと近づく


「長くはいさせるな。早く戻らせろ」


ちょうど出ようとしているシェゾにゼロはそう言い放った


だがシェゾは振り返ることも、何も言うこともなく部屋を出て行ったのだった