シェゾは立ち上がると、リュリュカの手を取る
「姉様、デートしようよ」
「へ?」
「だからデートだよ」
「……話についていけないのですが」
「デートはデートだよ。姉様はここのことをなにも知らないじゃない。知ればきっと好きになる」
「あの、素敵なお誘いなんですけど、私この部屋から出られないの」
「陛下には僕から説明するから平気さ」
だから、ね?
顔を傾けて熱い視線をリュリュカへと向ける
さすが魔王の弟だわ
これは何を言っても聞きそうにないと判断したリュリュカは、仕方ないとシェゾの要求をのむことにした
しかし条件付きで
「わかりました。シェゾの要求をのみます。けど、この事を魔王に今許可を頂くことと直ぐに戻ることを約束してくださるなら、行きましょう」
多分そう遠くないと思うし……

