「はい、これ」
「ん、ありがとう」
リュリュカ差し出された粉薬と水を受け取り、すぐさま薬を口に含む
「身体だるい?」
心配そうに伺うヴァイオレットに、リュリュカは笑顔で「大丈夫」と伝える
「陛下に知らせた方がいいかな」
「知らせなくても大丈夫」
「でも……」
「言っても何もいわないと思うし、それに昨日寝てないみたいだからあまり……ね」
「わかった。でもリュリュカ、陛下に対して少し優しくなったね」
ふふっ。と、嬉しそうに笑みを浮かべるヴァイオレット
けどリュリュカは違うと言い返したいが、彼を気遣っているのは事実なので否定することができなかった
「今日は1日休んだ方がいいかもね。朝食は食べれそう?」
「休む必要はないよ!ちょっと熱っぽかっただけだから。今は大丈夫だし。だから朝食も食べられるよ」
「けど、心配だから1日はおとなしくしててね。部屋を出るときも暖かい格好をすること。で、いい?」
「えぇ」
「じゃぁ、約束」
すっと、小指を立ててリュリュカの前に突き出す
「約束」
リュリュカはヴァイオレットの小指に自らの小指を絡めて誓いをたてたのだった

