その声に答え、スラリと開いたのは
押し入れだったはずのフスマで ―――
暗闇の中で感じるのは
足元で微かにきしむ、畳の感触だけ
そして、四方の壁がゆっくり
床にスライドしたかと思うと
―――… ひんやりとした空気
前方に ボクが見慣れた老人たちの
だけど、いつもとは全然違う
世界地図が映るモニターを背にした
セロファン眼鏡と、白衣の姿があった
「 ――――…何 ここ 」
そう呟いたユウくんが見つめるのは
たくさんの計器と、高い天井
部屋のど真ん中に浮いているのは
立体映像みたいな、丸い地球で
赤く目立つ点が、ひとつ点滅していて
今現在その位置は
ちょうど日本、関東の辺りにある
「 ―――… マサルさん?!?
それに、マサルさんの奥さん
…魚屋のグンジさん
ヨッチャン先生まで…!! 」
「 ここは、対浮遊植物『LostLove』
その対策本部 ――――
街にはドーム状にシールドが張られ
舞い散る『花びら』から守られている
… 正確に言うなら
この街を守るだけで精一杯だったんだ 」
「 駅長さん…――― 」


