「 お! 結構ウマイもんじゃねえか! 」 腕組みするマサルさんに ―― 状況が状況とは言えど 駅の構内 前は、バスのロータリー前だったらしい 広くて、白塗りの壁 そこにでっかくアドレスと ”ここにいます。” 僕が一番伝えたい メッセージを書いた ちょっとまだ "悪いことしちゃったかな" そう思ってしまう自分に苦笑いしつつ 手に持ったスプレー缶を カシャカシャと振る 「 …おっし ハザマくん 次はカンジンの、電車んとこ行くぜ 」 ボクは頷きながら 青く染まった指で ハンドルを握った