「それ本当なの!?」


私は驚きのあまり、美姫に詰め寄った。


「本当だよ。検査薬で調べたし、先週病院にも行ってきたの」


「どうするの?」


「産むわ」


美姫は力強く言った。


「産むって、まだ大学生なのに・・・。大学はどうするの?」


「休学するかもしれないけど、赤ちゃんも生まれるから辞めるかもしれない」


「そんな、せっかくここまできたのに・・・。おじさんやおばさんは何て言ってるの?」


「父と母は泣いて喜んでくれたわ」


「えっ!?」


大学生の娘が妊娠させられて泣いて喜ぶなんてー、


英王が藤井物産に就職が決まっていていずれ結婚するとしても、とてもおかしな話だった。