瞬夜が家に行ったわけは、今の時間を知る為と、自転車を取りにだった。 今は8時半らしい。 お母さんには遅くなるって、メモに書いて置いたから大丈夫だと思うけど。 『後ろ乗って?』 瞬夜は自分の後ろを指さした。 「わかった」 私、今素直じゃない? なんだかいつもと違う感じがした。 『しっかり捕まってろよ?』 「りょーかーい」 すると自転車をこぎ始めた。 夜だから風が冷たい。