「せっ先輩・・・」

ゆっくり胸から離れ先輩の足元を見ながら喋る


「なんか、オマエの声が聞こえた気がした。」

「ぇ?・・・」


私、声なんか出してない。なんで・・・先輩、遊びだって言ってたのに

「っ・・・嘘つき。」

堪えたいのに涙が溢れてきた
なんでよ。先輩・・・なんで助けてくれたの

「嘘。今の口実・・・アイツに連れて行かれてるとこみてついてきた。で、危なそうになったから出てきた。」

「そっそうですか」

着いてきてくれたんだ・・・。
何故か嬉しくなっちゃう、遊びだって分かってても先輩が近くにいてくれるだけで嬉しい。
それに・・・期待してしまう。

「優空、最近全然俺を会わないじゃん。」

「そっそれは先輩が悪いんですよ。」

酷い、あの時の言葉まるで忘れたみたいに私を待ってくれてる。


「遊びなんですよね。私」

「・・・ぇ?」

自分で言って悲しくなるよ。それに先輩は何が?みたいな顔してる。
忘れてるんだ、あの時・・・あんなに辛くて悲しかったのに先輩は記憶にもないんだ。


「・・ぁ!アレには訳・・・」

「言い訳なんていいですから!じゃあありがとうございました!」