「着いた。起きて、優空」

「ん・・・もう家ですか」

声がしたので目を覚ますと家ではなくクリスマスに誓いをしたあのチャペルだった

「なっ何でですか」

「いいから来いよ」

車を下りて私の手を引きながら優しい笑顔を見せる先輩

「ほら。あのときみてぇーだな?」

無邪気に笑うと誰もいないチャペルの中へ入っていった

「どぉぞ。お姫様」

そっとお辞儀をしてアタシの手を握る先輩
この人は私の王子様だ。ずーっと一目惚れしてしまった時から

「今日、何の日か覚えてるか?」

「ぇ?・・・今日は・・・えっと」

何の日だったけ?
首をかしげて考えていると体を引き寄せられ温かい腕に包み込まれた

「俺と優空の付き合って一年目の日」

耳元で低い声で囁いた