-------------優空side----------

「あれ、大葉さん?」

「こんにちは。優空ちゃん」

私の元へやってきた大葉さん
何の用だろ?

「見て、コレ」

「ぇ?」

制服の袖をまくり、私にキラリと光るブレスレットを見せてきた

「・・・それ」

「そう。玲衣君に貰ったんだぁ、俺の大事なものって言って♥」

語尾にハートが付いている
アタシの頭は一瞬で真っ白になった
大葉さんが見せてきたのは先輩から貰った大切なブレスレット・・・ただし、先輩に預かってもらっているっていう状況だったのに。

『玲衣君に貰ったんだぁ、俺の大事なもの』

そんな大葉さんにあげる為に?
私に返して欲しいって言ったの?先輩・・・

「あれ?もしかして泣いてる?そっそんなつもりじゃなかったの、アタシ」

「いぇ・・・泣いてないですよ。ちょっとアタシお手洗い行きますね」

「ぁ。うん、じゃあね」

泣いちゃダメ。
こんな所で泣いたらあたしの負け。
大葉さんの思うツボだよ