「ぁ。電話だ・・・」

胸ポケがブルブル震えていたのでケータイを取り出し液晶を見る

「先輩からだ、ちょっと待ってて?」

「うん」

液晶には光る先輩という文字
急いで電話に出たアタシ。

「先輩?」

<ぁ。優空・・・今大丈夫か?>

「大丈夫です。どうしました?」

<ん・・・用は別にないんだけど。お前寂しくないか?>

「ぇ?大丈夫です・・・」

大丈夫なんかじゃない
けど先輩に心配はかけたくないから

<嘘つくな。今抱きしめたら壊れるぐらいのくせに>

「・・・ぇ?」

電話から聞こえる先輩の声が優しくて・・・泣いてしまいそう

「・・・すいません。超寂しいです」

涙を堪えて先輩に言う

<ほらな?だって雨の中ずーっと泣いているとか、大丈夫な訳ねぇだろ?>

「・・・ッ。聞いたんですか」