「はい。これタオル」

「すいません」

城田先輩の家にお邪魔させてもらっている
涙で顔はグチャグチャだし服もびしょ濡れ

「これ・・・着る?俺のだけど。着替えないと風邪引くし」

「すいません・・・借ります」

「うん。そこで着替えてきて?」

先輩からスウェットを借りて着替える
少し大きめのサイズに先輩の匂い

「・・・本当にありがとうございます」

小さな子がお父さんのパジャマを着たみたいになってるけど。
城田先輩の優しさにアタシの暗くなった気持ちに灯りがついた

「で、どうしたの?あーんな泣いてたんじゃ何もないって事ないよね?」

「・・・大葉さん。の事知ってますか」

「大葉ってりんの事?」

「はい・・・大葉さん」

大葉さんの名前を言ったら城田先輩の顔が一瞬強張った

「大葉さんと先輩の関係、教えて下さい」