呆れたように笑われ涙を指先で拭ってくれる

「・・・ヒクッ、せんっ・・・ぱい」

涙を拭ってもらっても涙は止まらなくて・・・むしろ溢れてくるばかり

「優空?・・・好きだよ」

覗き込むように見られそっと唇を重ねられた
ヤバッ、今の溶けちゃいそうな甘い笑顔と少しかすれた声・・・色っぽい

「はぁ~い、お疲れ様でしたぁ」

いつの間にかもう従業員さんがドアを開けてわたし達は出ていた

「優空~なんで泣いてんのよぉ~」

下りると真美がすぐさま私に駆けつけ心配そうに私を見つめてくる

「・・・グスッ」

「ぉーい、玲衣。何泣かせてんだよ」

「ぁ?違ぇーし、コイツは幸せ過ぎて泣いてんの。な、優空?」

「ぇっ?・・・ぁ、うん」

この涙は決して先輩のせいではなくて幸せすぎて流れた涙だからね

「そうなんだぁー、俺らも永遠の愛誓ったし?」

「ソレはいい事で」

自慢する橘先輩を適当に流して先輩は私の涙にキスを落とした

「もう泣くなよ」

「・・・っ、はい」

ぐっと涙を堪えて満面の笑みでもう大丈夫っと笑ってみせた