------優空side-----------

「待ってて!先輩・・・っ。今行くから!」

何度も諦めようとしたけど、先輩の事は諦めれない

『早く行かなきゃ間に合わないんじゃねぇ~の』

って当麻は言ってくれた。けど幼なじみだから分かるよ。いつも私のこと優先してくれて・・・自分は後ろに引いて、当麻は私の気持ちを受け止めてくれた。
あの声・・・震えてたもんね。分かってるよ当麻


先輩が試合をしているのは私たちが通う学校、当麻が試合しているのは少し離れた高校だったから急いで走っても・・・30分はかかる
間に合うかな。先輩・・・待ってて!!


「はぁー・・・はぁー・・・」

呼吸を整え、信号が青になるのを待つ。
この信号を超えれば私たちの高校・・・急がなきゃ!!



「・・・先輩」

グラウンドでは先輩が走ってる姿、ベンチに座っていた城田先輩が気づいて駆け寄ってくる

「優空ちゃん、来てくれたんだ」

「はい・・・すいません」

息を整えながら喋ると背中を擦ってくれる先輩

「今、負けてるんだ。うちの方」

「ぇ?!そうなんですか?!」

「うん・・・全然、玲衣が調子でなくてさ、エースがあんな感じじゃ困るし」

心配そうに白坂先輩を見る城田先輩。
負けてるんだ・・・先輩のチーム