あれから洋君は、毎日のように電話をしてくる…



だからいつの間にか“洋君”から“洋介”と呼び捨てになっていった…




洋介の電話はいつもくだらない…


でも、いつも私を笑顔にしてくれた…




一方の涼太君は、週末に必ず電話がくる。


一週間、何があったのか…とか、趣味の話しとか色々…


一週間分の話はいつも尽きなくて、つい長電話になってしまう…


だから涼太君と話した後は必ず携帯を充電しなくてはならなかった……。




涼太君の言葉一つ一つが…
他愛もない会話だったとしても…

なんか重みがあって…

穏やかで……

私の心を安心させてくれてるようだった…


涼太君は、少しずつ…少しずつ…私の心の中に入ってきて、

私の中で涼太君の存在は少しずつ…少しずつ大きくなっていく…

自分でもよくわかった…




…これって、少し前に進んでるってことなのかな………





私、涼太君のこともっと知りたいんだ…




…ねぇ…、孝雄……?




やっと…心が再出発できそうだよ…………。