「聞いてねーよ。親父とお袋は?」 「近くのアパートに仮住まい中」 「…」 そんな大事なこと普通は言うだろ? 俺はムッとしたまま兄貴に教えてもらったアパートへと向かう。 「何で俺に連絡しないんだよ」 「だってアンタ、雪乃さん家から帰ってこないから」 お袋はふてくされたようにそう言う。 「もう戻ってこないのかと思ってお母さん…」 それでスネちゃったってわけね。 お袋は昔から俺にベッタリだったもんな。 まるで彼女みたいに俺に干渉してきたりもする。