そしてその後すぐ、家を
出る準備を始めた。



上司が不在でも、別に
あたしの勤務時間は変わらない。



多忙なのはあたしも一緒。


いつもどおりの時間に出勤
して、山積みの事務仕事を
こなさなきゃいけないんだから。



「ヤバッ、ちょっと
ギリギリかも……」



時計を見ると、まだ着替えも
済んでないのに、もうあと
15分くらいで家を出ないと
いけない。



いつもと流れが違ったから、
ちょっとペースが狂った。



あわてて座ってたダイニングの
椅子から立ち上がろうと、
テーブルに手をついた時――…。


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