「関係なくない。 あんたは、あたしを番人だと言ったでしょ。門番は町に来たよそ者を、入れていいか悪いか判断しなくちゃいけない。 ちがう?」 「…ふむ」 「よって、正体不明の旅人を簡単に通すわけにはいかないの。 ここが街道沿いのガレイズやルルーノだったら観光で通るかもしれないけど、あいにくノルムには観光するようなものは何もないし。」 「なるほど。」 男はうなずいた。 納得して理由を説明する気になったのかと思いきや、なんと彼は何も言わないままこちらへ歩きだした。