「い……た。」


そこには空を見上げてる真理亜がいた。

真理亜の目にはうっすら涙が輝いていた。


「けんと……?」

真理亜がこっちを向いた。

「なにしてんの?風邪ひくよ?早く病室戻ろ?」


「私、泣いてなんかないからね!元気だから……っ!」

「俺、泣いてるなんて言ってないよ?」

「う…ん。ヒックヒック」

真理亜の目から1粒輝いた物がこぼれた。

「これ汗だかっ」

俺は真理亜を優しく包みこんだ。

真理亜の言葉をさえぎって。