いつもより鼓動が何十倍も早い

私だけ診察室に取り残された。


医者が話し始めた

「えっと・・。申し上げにくいのですが・・健斗君の体は、病におかさ・・」

「待ってください!」

無意識に医者の言葉を止めてしまった。
でも本当はまだ聞く心の準備ができていなかった。


「あ・・・。すみません・・。落ち着いてからでいいので。」

一気に診察室は重たい空気になった。

カチッカチッ
時計の秒針が冷たい。


「あ・・・。続けて下さい・・。」


「え・・。大丈夫ですか?」


「大丈夫です。。」


「わかりました。  えっとですね、今健斗君の体は病におかされております。」


や・・・ま・・・い・・・・。

「病名は肺癌です・・・。」



は・・い・・が・・ん?

健斗が?なんで?なんで健斗が?


体の震えがとまらない。涙が自然とあふれていく。

なんで?なんで?なんで?なんで?なんで健斗?


ほかにもいっぱい居るじゃない?なんで?

視界はまるで大雨でも降ったかのようだった。