「...結愛?寝たの?」

ふと隣を見ると、いつの間にか結愛は眠っていた。

きっと早起きしたせいで眠かったんだろう。

俺は自分の着ていた上着を起こさないようにそっとかけてやった。

そして少しだけ、優しく結愛の髪をなでてやる。

自然と頬が緩むのが自分でも分かった。

本当、ほっとけないヤツ。

「寝ているときだけは、大人しいんだけどな?」

いつもはあんなに騒いでいるくせに。

俺が結愛をどんな風に見ているのか、きっとこいつは知らないんだろうな。

俺がずっと前から.....お前を好きでいるなんて。

「...いい加減気づけよ、バカ。」

俺は気づかれないように、小さく結愛にキスをした。