「あ、ちょっと拓斗のとこ行ってくるから。」

「行ってらっしゃーい。」

午前中の授業がやっと全て終わり、今は昼休み。

休み時間をいつものように結愛達と過ごしていた俺は、

ふと用事を思い出し、席を立った。

「あぁ、大河か。どうかした?」

月闇 拓斗

同じく桜学園 2年

2年生にして、サッカー部キャプテン

「ちょっとな。あのさ...」

俺はこの時、全然知らなかった。

俺が教室を出てすぐ、結愛にあんな事が起きていたなんて...。