「ここ、星がよく見える...」

あれから数分後、斗亜を起こさないようにそっとベランダに出てきた。

あの丘ほどではないけど、星がよく見えるから。

「あと、どれくらいこうしていられるのかな...」

あと何回、この星空を見られるんだろう

あとどれくらい、みんなとこうしていられるんだろう

昔からそうだ

こうして星空を見ていると、不意にそんなことを考えてしまって...

でも、あの頃よりは少しだけ、成長できたかな?

だって、泣かなくなったから。

しかたのないこと、そう自分に言い聞かせるの。