『微笑みのわけ』

右腕もない
左足もない
片目も抉れてて
それでも生きてる
少しづつ死に向かう君を愛した

そこは牢獄なのか?

息が出来ないほど怖くて
君のことだけしか考えられなくなる
指が血で染まるほど爪で石の壁を掻き毟っても
いつか失うことをどうやって認めればいい?
胸の中の墓場にそれを封印できる?

震える僕の隣でかすかに微笑む君がいる
君がくれる憐れみと嘲笑
それで僕の心は生かされている