嫌い・・・?


「うん、嫌い。」


雪野が大げさにかたを落とす。


「まさか、1日目で担当の生徒に嫌われるとはなぁ。」


悲しいぜ、と涙を拭いたふりをするこいつになんとなく苛立ちを覚える。


「なぁ、おれのどこが嫌いなの?」


どこって・・・


「ヘラヘラしていつも笑うとこ。なんか見てて痛々しい。そんなの表情じゃない。あと・・・。」


「あと?」


「名前に雪がついているから・・・。」


ぶはははっと雪野が笑い出す。


「お前、するどいやつだと思ったら次の瞬間それかよっ!」


「なに、雪が嫌いなの?」


「嫌い、この世で一番・・・」


もう嫌なの、、あんな思いは・・