「おいしかった!」
「って言ってもパンやん。」
「しゃぁないやろ?
寝坊しちゃってんから~。」
「里乃さん、次の授業なに?」
「話飛びすぎやろ。
古典やけど光は?」
「数学。」
お互い嫌いな教科やったら一緒にサボタージュ。
いつの間にかそうなってた。
「光ー膝枕して?」
「無理。」
「え、即答!?愛しの彼女が眠たくて困ってても即答!?」
「うん。」
……
こうなったら最後の手段やっ。
「ひーくん、お願い。」
「!」
にししっ。
光がひーくんって呼ばれるのに弱いって知ってるねんからな!
「ひーくんヤバい。」
「え?」
「ん、何でもない。
ほら、来いや。」
「いいん!?ありがとー!
じゃ、失礼しますー。」
あたしがひーくんって言った瞬間に手の甲で口元押さえた光。
この時だけが光に勝てるときや!
これがあたしのいつもの食後のイチャつきです。

