「あああぁぁぁ!!」
自分でもそれなりに大きい声出してたつもりやけど、その声をはるかに上回る拓海の声。
「おおおまっ、その本どこにあってん!」
「え、あたしの机の中やけど。
てか拓海どこ行ってたん?」
「アホか!俺がどこ行っとったとかそんなんどうでもええねん!
早よその本返せ!」
「………」
「………」
「………」
「ああぁ!俺のアホ!
自分で言ってどうすんねん!」
「え、この本拓海の?えぇえ…。引くねんけど。」
「ああもう!こうなるから嫌やってん!
てかなんでお前の机の中にあるねん!」
「知らんわ!たぶん森原菜子やろ!?」
「………」
「………」
「………」
「よしわかった。今日から俺も森原菜子の敵や。」
「それでこそあたしの同士!」
「里乃!」
「拓海!」
「もうお前らめんどくさい。」
「「………」」
翔太の言葉で一気に冷めたあたしたち。
現実逃避はさびしいね。

