今日は珍しく早起き出来たあたしは自転車で来んかった。
やから二人で歩いて帰る。
うﾞ〜、どうやってピアスのこと切り出そ。
｢里乃さん、お待たせ。｣
｢う、ううん。全然待ってないよ！｣
｢…何どもってんねん。｣
そりゃ光のこと考えてる時に光に話しかけられたらどもるやろ！
｢…。｣
その後あたしのことをガン見したかと思ったらさっさと歩き出した光。
｢え、ちょっと待ってや！｣
…何か今日の光変や。
いつもは待ってって言ったら待ってくれんのに。
それに何か雰囲気が…。
怒ってる？
｢な、なぁ光。怒ってる？｣
｢…。｣
｢ちょっと光！待ってって！｣
どんだけ呼んでも振り返ってもくれへん光に泣きそうになってきた。
…ごめん、翔太に拓海。
せっかく相談に乗ってもらったのに、それどころじゃなくなっちゃった。
｢…あたし、何かした？｣
あたしがそう言ったら、やっと光が口を開いてくれた。
