『じゃぁ、……ちなみに、いつ日本を経つの?』
「8日の朝方」
『それでいいのか?』
「いいの、ロシアに用なんてないもの」
『……』
「その、5時半着なら朝早いから迎えにこなくていいわ。空港からホテルってすぐでしょ? そのくらいなら自分で大丈夫だろうし」
『いいよ、危ない。家、空港のすぐ近くだから』
「あ、そうなの」
『休みは何日とった?』
「3日半」
『3日半……10の昼出ればまあ、11には間に合うけど……』
榊はまた少し笑う。
『わざわざ他の友達との旅行の合間で来なくても(笑)』
「……他の人のことはいいのよ」
『……じゃあ、待ってる』
「あ……ありがとう。空席も見てくれて……」
『ネットだから簡単だよ』
「そうね……」
榊は何も聞かなかった。どうしてロンドンに来るのか、なぜ、旅行の合間で来るのか、何故、それらを自分に報告してくるのか……。
今の彼にとってはすべて、どうでもいいことなのか。
「8日の朝方」
『それでいいのか?』
「いいの、ロシアに用なんてないもの」
『……』
「その、5時半着なら朝早いから迎えにこなくていいわ。空港からホテルってすぐでしょ? そのくらいなら自分で大丈夫だろうし」
『いいよ、危ない。家、空港のすぐ近くだから』
「あ、そうなの」
『休みは何日とった?』
「3日半」
『3日半……10の昼出ればまあ、11には間に合うけど……』
榊はまた少し笑う。
『わざわざ他の友達との旅行の合間で来なくても(笑)』
「……他の人のことはいいのよ」
『……じゃあ、待ってる』
「あ……ありがとう。空席も見てくれて……」
『ネットだから簡単だよ』
「そうね……」
榊は何も聞かなかった。どうしてロンドンに来るのか、なぜ、旅行の合間で来るのか、何故、それらを自分に報告してくるのか……。
今の彼にとってはすべて、どうでもいいことなのか。

