Rainy days never stay~心の傷痕~

「じゃあ、このマンションは?」

「これは、俺が自分で買ったものだよ。」

「・・・うちの会社、そんなにお給料良いんですか??」

確かに陽樹さんも神田川先輩も優秀だけど、所詮サラリーマンが貰えるお給料なんて、たかが知れてるもん。

彼がクスって笑う。

「そうだな。実は俺、学生時代留学中に、向うで会社立ち上げたんだ。
その会社、結構儲かってたりするんだよ。
今は別の奴に任せてるんだけどな。

・・・はぁ。

何か話が飛躍し過ぎてて、ついていけないよ。

「これで全部疑問に思ってること聞けた?」

「・・・はい。取り敢えずは・・・。」

一番知りたかったことは聞けたと思う。

細かいことは、今度またゆっくり聞こう。


次は私の番だ。

進のこと、ちゃんと話そう。

そして、今の私の気持ちも。

「今度は私の話、聞いて下さい。」

私はゆっくり話し出した。