Rainy days never stay～心の傷痕～

「確かに桜子が嘘をついているなら、この一連の推理は成り立たないな。
奴の電話がかかってきた時期と一条さんの電話がなくなった時期がたまたま重なったと考えれば。」

この言葉を聞いて、彼女はピタリと泣き止んだ。

「私を信じて下さい。」

この子すごい。

そんな顔されたら、大抵の男は信じてしまうだろう。

「申し訳ないけど、俺には通用しないよ。
俺は桜子を信 じる。」


「･･･ どうして。どうして桜さんなんですか。」

彼女の表情が一変した。
口調も変わる。