「栢宮いろはです。よろしくお願いします」


花月は車のドアを開けると、嗣実さまはいろはさまを優先させて、車に乗り、ご自宅に向かいました。


大きな門があり、車は更に奥に向かいます。


「先にお部屋にご案内します」


花月がそう言って、真っ白な洋館の前に車を止めた。


「さ、着きましたよ」


嗣実さまは、いろはさまを導いて、白亜の館に案内しました。


「ここって」


「私の部屋です。狭くて申し訳ないですが、きちんといろはさんのお部屋もご用意しました」


「せ、狭いなんて!ひ、広くて迷子になりそうです……」


嗣実さまは、いろはさまを、いろはさまの使用される部屋に案内されました。


「隣は私の寝室です。いつでもお待ちしてますから」