それは、今朝のことだった


――――――……



「…あれ?」


いつもの通り、ボロアパートの一室で目を覚ました私


雨宮 心菜(アマミヤ ココナ)は、セミロングの黒髪を手で整えながら、狭い部屋を見渡す


いるはずの人が見当たらない


父が居ない


母が他界してから2人暮らしをしていたはずの父が居ない


「なぜ?」


周りを見渡す…

しかし、居ない

狭い部屋だ、居るならすぐに分かる


「だから、なんで?!」


仕事?
いやいや、父は今失業中

あ、分かった
就活だね!


やっと、働く気になったんだね