「上手くいったようだね。」 魔女はカクテルの様な酒を片手にニヤニヤと笑いながら、自ら魔法をかけた鏡の中を見ていた。 魔女の仕掛けた魔法。 それは、入れ代わりの魔法。 偶然同じような境遇にあった二人の心を、入れ替えてしまったのだ。 突然の思いつきで行われた、魔女の悪戯魔法。 騎士と武士。 王女のお気に入りと、姫の守り役。 似ているようで全く違う二人の次の行動を、この性格の曲がりに曲がった魔女は楽しそうに眺めるのだった。