兄さんは続けてこう言った。 「冷斗、ちょっと休もう。オレが付き添ってやるから今日はもう寝な?」 兄さんの言う通りかもしれない…。ちょっと頭を冷やしたほうがいい。 僕は「うん」とだけ言ってベッドに横になった。 母さんが心配して僕の部屋に入って来た。 「冷太から聞いたわよ?大丈夫?もう受験控えてるんだからしっかりするのよ?」 僕は黙ったまま布団を頭まですっぽり被ってふて寝をした。 「冷太、後は任せたわよ?本当に優しい子なのね。ありがとう」 母さんはずるいよ…。 兄さんばっかり………。