私も俯いて下唇を噛み締めていた。 ハルキは副人格……。 ハルキは類さんって元の人格から生まれたもう一つの人格。 副人格はそのままで居続けることは難しい。 「でも、もう必要無いみたいだ……」 ハルキのその言葉が何を意味しているのかは、簡単に想像できた。 「類は、真子を好きになった。感情を持った……傷つくことを恐れなくった。その証拠に“俺”でいられる時間が短くなってきてる」 言わないで…… 続きは聞きたくない。