しーちゃんと言われた彼女は、黎に一発軽~く蹴りを入れた。



「しーちゃーん(泣)」



『自業自得だ、馬鹿。』



すたすたと生徒昇降口に行き下駄箱から上靴を取り出す。



パサパサ・・・。



数枚の便箋が足下に落ちる。



所謂、最近にしては珍しいラブレターだ。



彼女は、落とした便箋を丁寧に拾うと空き教室にと足を進めた。



******



ガラッ


カチャン



『ふうー。』



彼女は便箋を開き読む。



・・・・振りをして紙袋に入れて便箋を棄てる。



『書いてる事は同じ様なもんだな。』



しかも、同性から。



まあ、こんな格好をしているからな。



しーちゃんが着ている服が男子ものだから。